日曜日、月曜日は、ヒアルロン酸の勉強会に参加してました。
そこで、学んだことは、「黄金比」。
「 1:1.618 」の比率がベストバランス、という法則です。
古くはパルテノン神殿、ピラミッド、古代ギリシャ彫刻、レオナルドダビンチ、モナリザ… 普遍的な美のバランスとして知られています。新しいところでは、Appleのマーク、トヨタのマーク、アンモナイト(古いな)、アメリカ人女優 アンジェリーナ・ジョリーさんの輪郭…。
黄金比を意識しながら、美容治療することで、その患者さんのベストバージョンに近づける、という講義でした。
もちろん、それだけではないと思います。白銀比というものもあります。
黄金比、白銀比などを知った上で判断し、治療に取り組むことは、患者さんの利益になりますし、治療技術の向上に繋がります。
もちろん、美容医療に限ったことではありません。形成外科治療にも、とても大切なことです。
Dr.Swift先生は、実際に患者さんの顔で黄金比の説明をしてくださり、よく理解できました。
そのDr.Swift先生が使っていた「黄金比定規」は、聴講していた医師達の垂涎の的。もちろん、(文具好きの)私も欲しいと熱望しました。そこでネットで探しましたが、ない。
でも、設計図を発見。先生が持っていたものとは違いますが、黄金比は図れる!
そこで、工作しました。
コンパスの先で挟まれた距離をご覧下さい。短い方の幅が5目盛り。長い方が8目盛り強あります。1:1.618になっています。
これで黄金比を測定できる定規です。
顔の横幅を1とすると,縦幅が1.618です。
ばっちり、黄金比です。
ヒアルロン酸治療は、顔の輪郭をよくする治療です。少し短いあごを長くして顔の輪郭を整える、といったことができます。つまり、ヒアルロン酸注入は、黄金比に近づけることができる治療なのです。その際、どこに、どれだけの量のヒアルロン酸を注入すればよいか、だけでなく、どういった形に、どの深さに、どの方向から…といったことも意識しながら治療します。これが、センス、と呼ばれるものだと思います。それには、経験だけでなく、根拠も大切です。なぜそこに、それだけの量を注入するのか、なぜその形に入れるのか…。考えることはいくらでもあります。
美容医療に限らず、医療は常に選択の連続です。形成外科手術をする際も同じで、枝分かれの連続です。術前の診察、デザイン、麻酔の量・深さ・内容・針の太さ、切開はどのメスでどの方向から…など、小さな手術でも、枝分かれは1000以上あります。選択には、常に根拠があります。なぜ、そちらを選んだのか?一つ一つに根拠があります。根拠を考えることで、よりよい治療ができますし、技術の積み重ねができます。考えた通りにの結果にならなかった場合には、なぜそういう結果になったかを考える根拠になります。これは、形成外科の恩師である、田嶋定夫先生に常々問われたことです。
話がそれました。
治療の際には、黄金比は一つの大切な道しるべになるよ、という話でした。
ヴィヴェンシアクリニック 野町